Tableau GA ユーザーグループ 発足記念・初回MeetUpレポート|TableauとGA(UA/GA4)の接続方法を中心に

JTUGサポーターズのyudyです!
皆さん、Googleアナリティクス(通称GA)をご存じですか?

Googleアナリティクスは、Googleが提供するアクセス解析ツールです。基本的には無料で使えるツールであり、法人のみならず個人のブログ・Webサイトのアクセス解析にも使用できます。Webマーケティングに従事している方にとっては、慣れ親しんだツールでしょう。しかし、いざGoogleアナリティクスのデータを可視化しようと思うと、いくつかの壁が立ちはだかります。

たとえば、こういった思いを抱いたことはありませんか?

「GAデータの可視化にはGoogleデータポータルを使っているが、深く分析しようとすると、かゆいところに手が届かない感じがする」

「慣れ親しんだTableauで分析したいが、接続時にディメンション・メジャーを選択する必要があり、ベターな選び方が分からない」

また、新しいもの好きの方の場合、「GA4(最新のGoogleアナリティクス)」の情報も気になるでしょう。以下のような声も聞こえてきます。

「UA(ユニバーサルアナリティクス、従来のGoogleアナリティクス)とGA4ではUIが大きく異なるので、操作方法が分からない」

「慣れ親しんだ指標やレポート(例:直帰率、ランディングページ)が表示されなくなって困っている」

「GA4では無償版でもBigQueryに生データがエクスポートできるようになったと聞くが、あまりよく分かっていない」

こういった声をまとめると、「TableauでGoogle アナリティクスのデータを可視化し、UI/UX改善やコンバージョン改善など何らかのアクションにつなげたい」といった思いが見て取れます。

「Tableau GA ユーザーグループ」は、そんな思いに応えるべく、Googleアナリティクスのデータを可視化する方法・ポイントについて学び、共有し、スキルを高め合うために誕生しました。

本記事では、このユーザーグループの概要から9月1日(水)に開催された第1回イベントでの発表内容まで、詳しく解説します。

当日の資料・動画はこちら
資料(Techplay): Coming soon
動画(Youtube)

Tableau GA ユーザーグループとは?

Tableau GA ユーザーグループ立ち上げの背景

Tableauは、Japan Tableau User Group(以降、JTUG)を中心に、活発なユーザー同士が緩やかに繋がり、知識、スキル、事例を共有する自主的なグループが多数あります。しかし、Googleアナリティクスに焦点を当てたユーザーグループは存在していませんでした。
(参考)JTUG分科会

Googleアナリティクスといえば、Webマーケティング領域では必須ツールであり、業務で使ったことがない人でもその名前は聞いたことがあるのではないでしょうか。TableauおよびGoogleアナリティクスを愛用するユーザーが集まるコミュニティを作り、共に学びを深めたい、そんな思いから「Tableau GA ユーザーグループ」が立ち上がりました。

※Tableau GA ユーザーグループの今後の活動は以下のURLで発信いたします!
Tableau GA ユーザーグループ(Techplay)
Tableau GA ユーザーグループ Twitter
Tableau GA ユーザーグループ Facebook

Tableau GA ユーザーグループの目的

TableauでGoogle アナリティクスのデータを可視化することを通じてより直感的にWebの利用状況を可視化し、また、UI/UXの改善やコンバージョン数(率)改善のためのVizを作成するための技術や参考となる事例の共有を行います。

Tableau GA ユーザーグループのイベント参加対象者

Tableau GA ユーザーグループのイベントでは、TableauでGA(UA、GA4)を可視化したいすべてのユーザーにお楽しみいただけます。

(第1回の今回は、未経験者・初級者~中級者・上級者まで、幅広くお楽しみいただける内容をお届けしました。イベントによっては、初級者向け・上級者向けなど特定のレベルに特化した内容をお届けすることも想定されます。)

Tableau GA ユーザーグループ 第1回イベントの概要

セッション1:ユーザー会発足目的・幹事の紹介

まずはじめに、株式会社プリンシプルの木田さんより、本ユーザー会の発足目的と幹事の紹介がありました。発足目的や背景については先に述べたため割愛しますが、「TableauとGoogle アナリティクス、ユーザーの多い両ツールが交わる場所には多くの素敵な出会いと学びが生まれるはず!」という期待が込められています。

立ち上げ時の幹事は、以下の画像に示した8名です。まだ立ち上げ初期ということもあり、本ユーザー会発起人である株式会社プリンシプルのメンバーがほとんどですが、今後回を重ねるごとに、より多様なメンバーで構成される姿を目指しています。

Tableau GA ユーザーグループ幹事紹介スライド

なお、本ユーザー会では幹事希望者を募集しています。幹事になってみたい、幹事に興味がある方は、以下のURLよりお問合せください。

https://forms.gle/inpYexMzyhsB4DXg6

セッション2-1:TableauからのGAへ接続時の注意点(登壇者:Eris Xu [株式会社プリンシプル])

Tableau GA ユーザーグループ_エリスさん発表_Title

このセッションでは、未経験者でも手を動かすことができるようになることを目的に、TableauからGAに接続する際の注意点にフォーカスしてお話がありました。登壇者は株式会社プリンシプルのエリスさん。

TableauからGAのデータを参照するパターンとそのメリット・デメリットに関するお話からスタート。目的や各組織の環境に応じて、接続方法の使い分けが必要ですね。

Tableau GA ユーザーグループ_エリスさん発表_参照パターン

実際の画面を見ながら、接続時の注意点を解説してくれました。

Tableau GA ユーザーグループ_エリスさん発表_Tableau画面

本セッションのスライド・動画は、Techplay・Youtubeにて共有化予定のため、本レポートでは詳細割愛しますが、以下の観点から注意点を解説していただきました。

Tableau GA ユーザーグループ_エリスさん発表_注意点

例えば、接続時のディメンションとメジャーの組み合わせにはルールがあり、そのルールに従っていない場合はデータの抽出ができないといったお話がありました。

Tableau GA ユーザーグループ_エリスさん発表_ディメンションとメジャーの組み合わせ

TableauからGAに接続した場合、ディメンションは最大7つまでしか選択できません。そのため、ディメンションはできるだけ惜しんで使いたいです。そんなときに役に立つのがカスタム分割。

例えば「参照元」「メディア」を独立に選択するのではなく、「参照元/メディア」を選択し、Tableau上でカスタム分割することで、選択するディメンション数を減らすことができます。

こういった制約をうまくかわす方法や、「ユーザー数」の集計方法に関する注意点ついてもお話いただきました。

Tableau GA ユーザーグループ_エリスさん発表_カスタム分割
Tableau GA ユーザーグループ_エリスさん発表_ユーザー数不一致対策

他のデータソースと比較すると、Tableauからの接続時に若干のクセがあるGoogleアナリティクス。エリスさんのセッションは、初学者が陥りやすいディメンション・メジャーの選択方法など、接続の一歩目でつまづきやすいポイントがクリアになる内容でした。

詳しい内容・細かいポイントについては、資料・動画をあわせてご覧ください。

当日の資料・動画はこちら
資料(Techplay): Coming soon
動画(Youtube)

セッション2-2:TableauでGA4を可視化すると起きる素敵なこと(登壇者:木田 和廣 [株式会社プリンシプル])

Tableau GA ユーザーグループ_木田さん発表_Title

エリスさんのセッションでは、Googleアナリティクスの中でもUA(ユニバーサルアナリティクス、前世代のGA)とTableauの接続方法に焦点を当ててお話いただきました。

このセッションでは、GA4(最新のGA)とTableauの接続をテーマに、株式会社プリンシプルの木田さんにご登壇いただきました。

「GA4を導入している企業の数をご存じでしょうか?」という質問から始まった本セッション。7月末時点で、約8%の上場企業がGA4を導入しているそうです。

Tableau GA ユーザーグループ_木田さん発表_GA4導入状況

(参考)2021年7月時点の上場企業におけるGA4の導入率は、上記のとおり8.26%でした。その後、情報がアップデートされ、2021年8月時点のGA4の導入状況は3,793社中337社で、導入率は8.88%となっているようです。
https://sem-technology.info/blog/posts/00154/

さて、本題のGA4とTableauの接続についてです。

残念ながら、GA4のAPIは存在しているもののTableau側に接続の口がなく、2021年9月1日時点ではTableauからGA4に直接接続する方法はありません。GoogleデータポータルやBigQueryを経由して、データ接続する必要があるようです。

Tableau GA ユーザーグループ_木田さん発表_接続法

Googleデータポータル経由、BigQuery経由、それぞれのメリット・デメリットは下図のとおりです。

Tableau GA ユーザーグループ_木田さん発表_メリデメ

どうやら、現時点では「BigQuery経由一択」のようです。

Tableau GA ユーザーグループ_木田さん発表_BigQuery一択

接続のプロセスについては本レポートでは割愛するので、資料・動画をご覧ください。

当日の資料・動画はこちら
資料(Techplay): Coming soon
動画(Youtube)

以下のスライドでは、GA4→BigQuer→Tableauの流れで可視化されたVizを示しています。GA4のデータをBigQueryに自動エクスポートし、TableauからBigQueryにカスタムSQLを使って接続することで可視化しています。

「ユーザーがどのページをどんな順番で、どれくらい時間をかけて閲覧し、CV(コンバージョン)に至ったのか」「CVに至ったセッションのランディングページ(ユーザーが最初に訪問したページ)はどんなキーワードで検索流入しているのか」がわかるVizになっています。

Tableau GA ユーザーグループ_木田さん発表_Viz化
Tableau GA ユーザーグループ_木田さん発表_データフロー
Tableau GA ユーザーグループ_木田さん発表_まとめ

木田さんのセッションは、新しいものが好きな皆さまにとって垂涎ものの発表だったのではないでしょうか?従来、無料版のUAではできなかったことも、GA4では可能になり、活用の幅の広がりに期待が持てますね。

Tableau GA ユーザーグループ 第1回イベントの様子、雰囲気

Tableau GA ユーザーグループ_木田さん発表_Techplay

参加登録者230名、リアルタイム視聴150名超と、初回MeetUpから大盛況だった本イベント。興味関心度が高い領域だと、あらためて感じました。参加者層についても、Tableau・GAともに業務でしっかり使っているという方から、Tableau・GA歴ともに1年未満という方まで、幅広い層にお集まりいただけました。

Tableau GA ユーザーグループ 第1回イベントのまとめ

今回は初回ということもあり、まず立ちはだかる「TableauとGA(UA、GA4)の接続」に軸足を置いた内容でお届けしました。気にしなければならない点は多数ありましたが、それを補って余る程度にTableau×GAはパワフルな組み合わせです。特に、アドホック分析をしたい場合はTableauが力を発揮します。「いままでGA内のレポートや、Googleデータポータルしか使ってこなかった」という方は、ぜひTableauでのGAデータ可視化にチャレンジしてみてください!

Tableau GA ユーザーグループ幹事・登壇者募集!

Tableau GA ユーザーグループでは幹事や登壇者を募集中です。幹事ご希望の方、登壇ご希望の方は以下のURLまでご連絡ください。連絡先:https://forms.gle/inpYexMzyhsB4DXg6

※Tableau GA ユーザーグループの今後の活動は以下のURLで発信いたします!
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